出荷証明書とは?書き方・記載項目・無料テンプレートを徹底解説

2026-09-15
2022-12-12
出荷証明書とは?その位置付けやルール、書き方について

「取引先から出荷証明書の提出を求められたが、何を書けばいいか分からない」
「出荷証明書と納品書の違いが曖昧で、どちらを作成すべきか迷っている」

このような悩みを抱えている方は少なくありません。出荷証明書は、建設業や製造業をはじめとする幅広い業界で、資材や製品が確実に出荷されたことを証明する重要な書類です。品質管理やトレーサビリティ、さらには会計監査の証憑としても使われるため、正しい作成と保管が求められます。

本記事では、出荷証明書の基本から書き方、記載例、無料テンプレート、電子化のポイントまで、実務に役立つ情報を分かりやすく解説します。

※ こちらの音声は、Google NotebookLM によって AI が生成したものです。そのため、発音や内容が正確でない場合があります。

出荷証明書とは

出荷証明書の定義

出荷証明書とは、製品や資材が製造元または販売元から出荷されたことを証明する書類です。単なる出荷の事実だけでなく、出荷された製品の品質や規格適合についても証明する役割を持ちます。

特に建設業では、建築資材が設計図書通りの仕様であることを証明するために重要視されており、製造業では、トレーサビリティ確保や品質管理の一環として活用されています。全国共通の統一書式があるわけではなく、発行元や提出先ごとにフォーマットが異なる点が特徴です。

出荷証明書の目的と役割

出荷証明書は、以下の3つの目的を果たします。

法令・契約への対応
建築確認申請や住宅瑕疵担保責任保険の申請、公共工事の完了検査などで提出が求められる場合があります。ISO9001などの品質マネジメントシステムでも記録の保管が要求されます。

品質保証
製品や資材が規格や仕様書に適合していることを証明します。建設業では手抜き工事の防止、製造業では顧客への品質保証として機能します。

トレーサビリティの確保
製品の製造から出荷までの履歴を追跡できるようにすることで、品質問題発生時に原因究明や影響範囲の特定を迅速に行えます。ロット番号や製造日時の記録が重要です。

出荷証明書と類似書類の違い

出荷証明書と混同されやすい書類との違いを整理します。実務では複数の書類を組み合わせて使うことも多いため、それぞれの役割を理解しておくことが重要です。

納品書との違い

項目納品書出荷証明書
目的商品の納品を証明する出荷の事実と品質を証明する
作成者販売者(売り手)製造元またはメーカー
記載内容商品名、数量、単価、金額商品名、数量、品質、規格適合
提出先購入者(買い手)施工業者または発注者
用途商取引の記録、請求の根拠品質保証、トレーサビリティ確保

納品書は商取引の記録として使われますが、出荷証明書は品質保証の側面が強い点が大きな違いです。実務では、両方を作成・提出することもあります。

ミルシートとの違い

ミルシートは、鋼材などの金属材料に特化した品質証明書です。材料の化学成分(炭素、マンガン、シリコンなど)、機械的性質(引張強度、降伏点、伸びなど)、製造ロット番号、製鋼メーカーの検査結果が記載されます。

出荷証明書が「出荷の事実と基本的な品質」を幅広い製品に対応して証明するのに対し、ミルシートは「材料の品質データ」に特化しています。建設業では、鋼材にはミルシート、その他の資材(断熱材、塗料、建材など)には出荷証明書という使い分けが一般的です。

検収書との違い

検収書は、納品物を確認し受領したことを証明する書類で、購入者(買い手)が納品後・検収完了時に作成します。一方、出荷証明書は販売者(売り手)または製造元が出荷時に作成するもので、作成者とタイミングが逆になります。

業務フローとしては、出荷証明書とともに製品が送られ、受け取った側が検収書を作成するという流れが一般的です。

出荷指示書との違い

出荷指示書は、営業部門や受注部門が倉庫や配送部門に対して出す社内文書であり、出荷作業の根拠として使われます。これに対して出荷証明書は、品質管理部門や製造元が作成し、顧客など社外に提出する対外的な証明書です。出荷指示書に基づいて出荷作業が行われ、その結果として出荷証明書が発行されるという関係にあります。

出荷証明書が必要となる業界と主な場面

建設業における出荷証明書

建設業では、品質管理と手抜き工事防止の観点から出荷証明書が重要な役割を果たします。

主な用途

  • 壁材や断熱材の品質確認、塗装工事での塗料の品質証明
  • 設計図書通りの資材使用の証明
  • 建築確認申請の添付書類、住宅瑕疵担保責任保険の申請
  • 公共工事における完了検査・竣工検査の裏付け資料

記載が求められる項目
資材の品名・品番、規格(JIS規格など)、製造元・製造年月日、ロット番号、数量・単位、性能評価番号、F☆☆☆☆(ホルムアルデヒド放散等級、該当する場合)など。

公共工事の場合、自治体ごとにフォーマットが定められていることがあるため、提出先の自治体HPや担当者への事前確認が欠かせません。

製造業における出荷証明書

製造業では、トレーサビリティ確保と品質管理のために活用されます。

主な用途
原材料の出荷管理、中間製品の工程間移動の記録、最終製品の出荷証明、品質問題発生時の追跡、顧客への品質保証。

記載が求められる項目
製品名・型番、製造番号・シリアル番号、検査結果(合格/不合格)、製造日・出荷日、製造ロット番号、保管条件・有効期限、試験成績データなど。

ISO9001を導入している企業では、出荷証明書の適切な管理が監査で確認される点も押さえておきましょう。

食品・医薬品・電子部品業界における出荷証明書

  • 食品業界:食品の安全性証明、製造日・消費期限・保存方法の記載、トレーサビリティ法への対応、アレルゲン情報の記載
  • 医薬品業界:医薬品の品質保証、ロット番号による追跡、GMP(医薬品製造管理及び品質管理基準)への対応、製造記録との紐付け
  • 電子部品業界:部品の品質証明、RoHS指令などの環境規制への適合証明、静電気対策や保管条件の記載、製造番号による個体管理

業界によって役割や記載内容は異なりますが、「品質保証」と「トレーサビリティ確保」という共通の目的がある点は変わりません。

出荷証明書の書き方・記載項目

必須記載項目と記載例

出荷証明書には、最低限以下の項目を記載します。

  • 作成日
  • 伝票番号
  • 宛先
  • 自社名
  • 工事件名(該当する場合)
  • 施工業者名・納入業者名・請負業者名
  • 出荷日
  • 商品名、品番、数量
  • 備考

記載例のイメージは以下の通りです。

出荷証明書

作成日:2026年9月1日
伝票番号:SC-2026-0912
宛先:〇〇建設株式会社 御中
自社名:△△資材株式会社

工事件名:〇〇マンション新築工事
施工業者名:〇〇建設株式会社
納入業者名:△△資材株式会社

出荷日:2026年8月28日
商品名/品番:外壁断熱材 XY-100
数量:50枚

備考:上記の通り、指定仕様に基づき出荷したことを証明いたします。

このように、末尾に「記載通り出荷したことを証明いたします」といった証明文言を添えるのが一般的です。

作成時の注意点(よくあるミス)

  • 出荷日と納品日を混同しない
    出荷日は自社から発送した日、納品日は相手先に届いた日です。配送に日数がかかる場合は日付がずれるため、出荷証明書では「出荷日」で統一して記載しましょう。
  • 品番・規格を省略しない
    社内では通じる略称や商品名でも、取引先には伝わらないことがあります。注文書や納品書の表記に合わせて正式名称・品番を記載すると、後の確認作業がスムーズになります。
  • 書式を事前に確認する
    公共事業に提出する場合、自治体ごとにフォーマットが指定されていることがあります。確認せずに作成すると、作り直しになるおそれがあるため注意しましょう。
  • 製造元を明記する
    「どこが製造したのか」「どのような商品か」が分かるよう、納入業者名・商品名・品番は必ず記載しましょう。
  • 内訳明細を添付する
    出荷する商品点数が多い、または記載が複雑な場合は、内訳明細を別紙で添付し、表紙をつけるなど確認者が見やすい形にまとめましょう。

押印は必要か

出荷証明書に法的な押印義務はありませんが、取引先や提出先(自治体など)によっては、社印や担当者印の押印を求められる場合があります。提出前に、提出先の指定フォーマットや過去の提出実績を確認し、必要に応じて押印欄を設けておくと安心です。近年は電子印鑑での対応も広がっています。

無料テンプレート・雛形

出荷証明書は、各メーカーや企業が独自の様式を用意していることが多く、基本項目は共通しつつも業界ごとに必要項目を追加して作られています。以下のような雛形も参考になります。

公共工事に提出する場合は、まず提出先の自治体HPや担当者に指定フォーマットの有無を確認し、指定がない場合でも「どの項目を入れるべきか」を事前にすり合わせておくと、作り直しの手間を防げます。

出荷証明書の保管・電子化のポイント

保管期間と根拠法令

出荷証明書は「証憑」の一つとして、税務調査や会計監査で必要になることがあります。法人税法上、帳簿書類の保存期間は原則7年間とされており(欠損金がある事業年度などは10年間になる場合があります)、出荷証明書もこれに準じて保管するのが一般的です。紛失すると監査対応や取引の証明に支障が出るため、保管ルールを社内で明確にしておきましょう。

電子化のメリットと注意点

紙で運用している出荷証明書をExcelやPDFなどで電子化することで、以下のようなメリットがあります。

  • 検索性の向上(伝票番号や日付での即時検索)
  • 紛失リスクの低減、保管スペースの削減
  • テンプレート化によるフォーマットの標準化・記載ミスの防止

一方、電子データとして保存する場合は、電子帳簿保存法の要件(真実性・可視性の確保など)を満たす必要がある点に注意が必要です。社内での運用ルールを整備した上で、電子化を進めることをおすすめします。

出荷証明書の会計監査における位置付け

出荷証明書は、各自治体における「工作物等の完了検査」時に提出を求められる書類の一つです。過去には「高性能建材導入促進事業」などの補助金申請時に必要となったケースもあります。

証憑の一つとしての出荷証明書

「証憑(しょうひょう)」とは、取引が成立したことを立証するためのものです。正確かつ真実性を担保して記入した記録を残すため、様々な取引において重要な書類となります。証憑は税務調査や会計監査で急に必要になることがあり、保管方法・保管期間が定められているため、紛失しないよう管理しましょう。

証憑突合とは

証憑突合(しょうひょうとつごう)とは、取引の証拠となる資料を監査人が帳簿や記録と照合し、事実や記録の妥当性を確認する作業です。出荷証明書も、証憑突合における取引記録や勘定残高の検証に利用されるため、正確な記録を残しておくことが重要です。

ジーニアルAIを使って証憑突合する

ジーニアルAI

出荷証明書を含む大量の証憑を手作業で突合するのは、多くの企業にとって負担の大きい業務です。ジーニアルAIは、Excelのデータと書類(PDFなど)を結びつけ、一致する箇所をハイライトして確認作業を効率化できるExcelアドインです。

  • 証憑突合機能:Excelシートと書類の自動照合、セル選択で関連書類・一致箇所をハイライト表示、照合結果のExcel出力
  • クリップ機能:書類の文章や表をドラッグ・選択してExcelシートへ自動転記(テキストクリップ/テーブルクリップ)
クリップ機能

膨大なExcelデータと合致するPDFを即座に自動マッチングできるため、出荷証明書をはじめとする証憑の確認業務を大幅に効率化できます。

よくある質問(FAQ)

出荷証明書に有効期限はありますか?

出荷証明書自体に法律で定められた有効期限はありません。ただし、提出先(自治体や取引先)が「発行から〇か月以内のもの」といった独自の運用ルールを設けている場合があるため、提出前に有効期限の有無を確認しておくと安心です。

出荷証明書は電子データのみでの提出でも問題ありませんか?

提出先が電子データでの受領を認めている場合は、PDFなどの電子データのみで問題ありません。ただし、公共工事など自治体への提出では、原本(紙)や押印付きの書類を求められるケースもあるため、事前に提出先の指定形式を確認しましょう。自社で電子データとして保存・管理する場合は、電子帳簿保存法の要件(真実性・可視性の確保)を満たす運用にしておく必要があります。

出荷証明書がない場合、代わりに使える書類はありますか?

出荷証明書の代わりとして、納品書や検収書、ミルシート(鋼材の場合)などで出荷・納品の事実や品質を補完できるケースがあります。ただし、提出先が「出荷証明書」の様式を指定している場合は、代替書類では受理されないこともあるため、まずは提出先に代替可否を確認することをおすすめします。

出荷証明書に押印がない場合、無効になりますか?

出荷証明書に法的な押印義務はないため、押印がないことだけを理由に書類が無効になるわけではありません。ただし、取引先や自治体によっては押印を提出条件としている場合があるため、指定フォーマットや過去の提出実績を確認し、必要に応じて押印欄を設けておくとトラブルを防げます。

出荷証明書はどのくらいの期間保管すればよいですか?

出荷証明書は会計上の証憑として扱われるため、法人税法上の帳簿書類の保存期間(原則7年間、欠損金がある事業年度などは10年間)に準じて保管するのが一般的です。税務調査や会計監査で急に確認を求められることもあるため、社内で保管期間・保管方法のルールを明確にしておきましょう。

まとめ

出荷証明書は、建築関係で言えば「設計図通りの工事が行われているかを証明する」書類であり、製造業や食品・医薬品業界では品質保証とトレーサビリティ確保の役割を担います。

提出を求められた際は、出荷日と納品日の混同や品番の省略といったよくあるミスに注意しながら、正しい内容を記載しましょう。初めて作成する場合でも、必須項目とテンプレートを押さえておけば、難しく考える必要はありません。また、証憑としての保管・突合作業まで見据えて、必要に応じて電子化やツールの活用も検討してみてください。

参考文献
・KANESO:http://www.kaneso.co.jp/onepoint/45_other/2017/P171201.htm
・東北ペイント:https://www.touhoku-paint.co.jp/shukka/

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